Read Me If You Can

DOCUMENTARY of AKB48 The time has come. ~あの映画が今年もやってきた!

時は来た。
AKB、ひとつの時代の終わりと始まり。

 

大島優子の卒業を軸に展開される今年のドキュメンタリー。

 

 

大晦日の紅白歌合戦
大島優子の突然の卒業発表に、
生放送の舞台上で、凍りつくメンバー。

 

 

2月の組閣。
バラバラになるチーム。
組閣に翻弄されるメンバー。
泣き崩れる者。呆然と立ち尽くす者。
SKE行きを決断した佐藤すみれ
SKE移籍を断念した岩田華怜のコントラスト。

 

 

3月の国立。
卒業セレモニーの中止が決まる直前まで
ソロ曲のリハを続ける大島優子
中止が決まった途端、泣き崩れてしまう。
「この悔しさをどこにぶつけていいかわからない。」
いつも飄々としている彼女が泣き崩れる姿からは、
これまで彼女がAKBにかけてきた思いが伝わってきます。

 

 

5月の事件。
そして総選挙。

 

高橋みなみは言う。
「AKBは今、一つのターニングポイントにいる」と。

 

AKBの象徴であった大島優子が卒業し、
数年来、次世代のセンター候補と言われ続け、
ようやくその座を手にした渡辺麻友を中心に
これから1年AKBは進んでいくのかもしれない。

 

 

 

・・・と書くと、とても綺麗な、
AKB48のドキュメンタリーのように見えますが。

 

だが、実際はそういう内容では全然なくて。
2時間の間に展開される映像は、ほぼ全てが、
舞台裏の彼女たちの素顔、本音ばかりだ。
普段テレビや公演を通じて見られるような
表舞台の彼女たちは描かれることはない。

 

指原莉乃は言う。
「AKBはそんなに簡単な場所ではありません。
 たくさんの人が悩んで、やっとここまで来てるんです。」と。

 

 

そう。これは、「AKB48のドキュメンタリー」ではなくて。
「メンバー一人ひとりのドキュメンタリー」なんですよ。

 

AKB48にはメンバーの数だけドラマがある。
彼女たち全員の、一人ひとりのドラマが積み重なって、
AKB48を形作り、動かしていく。

 

そんな彼女たちの、「一人の少女」としての
ありのままの姿を描き出すこの作品は、
テレビやコンサートでは決して感じ取ることのできない
AKB48の本当の姿をあぶり出す。

 

 みんな泣いて、笑って、
道に悩んで、未来を信じて。

 

彼女たちは何を感じて、何を表現していくのだろう。

 

 

 

「アイドル」とかいうよく分からない存在だったAKB48
ちょっと身近に感じることができるかもしれない。
アイドルというものの見方が変わるかもしれない。
もう少し真剣に彼女たちに注目しようと思うかもしれない。
彼女たちみたいに、自分も自分の道を真剣に進もうと思えるかもしれない。


 

そんな気持ちにさせてくれる、濃密な2時間の映像作品。
毎年毎年、素晴らしい作品ですね。
がむしゃらに輝く人の姿は、どんな物語よりも面白いです。
必見。