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20140315春の一大事国立競技場大会2014 ~ももクロの、ももクロによる、ももクロのためのライブ~

 

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今回のライブは、素晴らしかった*1

セトリも演出も、余計なものを極限までそぎ落として、しびれる演出だけを残して。これまでのシングル曲を歌い繋げてからの新曲。珍しい5曲まわし。ももパン衣装を着てのM1ももいろパンチ立木文彦氏の生ナレーションからのZ伝説。しびれたポイントを挙げるとキリがない。

素晴らしかったライブにも、ひとつだけ気になることがあった。国立が決まったときから感じていたこと。おそらく誰もが感じていること。

 

それは、「これからのももクロはどうなるのか?」ということ。

 

国立の次は何がある?というのは難しい問題だ。この2daysでその道が提示されるのか?というのも、一つ注目であった。結局、国立ではその答えは明確にならなかった。発表されたのは、夏の日産2days。去年と全く一緒だ。動員人数に違いはあるにしろ、基本的には変化がない。国立の次の壁は、探すのすら困難な壁なのだ。

 

しかし、である。今回のライブに関して言えば、そんなことは実はどうでもよかった。国立の舞台に立つももクロちゃんたちの様子を目の当たりにして、そう確信した。

 

MCが始まって感じた違和感。いつもと違うテンション。メンバーの気持ちが心なしか終始上ずっていた。うかれポンチ、というやつ。

 

「今日は5人でこの会場にいる6万人を幸せにしてやるぜ!」
何回も見ていたという嵐の国立ライブの一幕を真似する百田夏菜子

「おい国立!声出せるかーーーーっ!!」
何度も嬉しそうに煽る玉井詩織

本当に幸せそうだった。
国立の舞台に立っていられる今この奇跡を存分に楽しんでいた。

 

そんなメンバーを見て、この国立ライブが何のためにあるのか、少し分かった気がした。ももクロの進むべき道に答えを出すよりも優先すべきものがそこにはあった。「今日くらいは、そんなことはいいでしょ?」とkwkm氏が言っている気がしてならなかった。

 

一つ、象徴的なポイントとして国立川のエピソードがある。まだ路上ライブを重ねていたころ、立川のデパートの屋上で国立の舞台を夢見て、真似してライブをしていた、というエピソード。何度もVTRで強調され、メンバーの口からも事あるごとに語られた。

おそらく、実際に立川の現場を経験しているのは、国立にいたモノノフの1%にも満たない。99.9%のモノノフにとっては、現実味のない作られた感動だ。

 

モノノフに向けた語られた物語か?
いや違う。

 

国立川は、彼女たちだけが感じられる重みと言っても過言ではない。
そんなエピソードが今回のライブで強調された意味は、ひとつしかない。

 

 

ももいろクローバーZ 春の一大事 国立競技場大会

 

これはももクロももクロによるももクロのためのライブだ。
国立川は、彼女たち自身が、彼女たちのために向けて語ったエピソードだったのだ。

 

彼女たちが自分たちで成し遂げてきたことを

 

振り返って
噛み締めて
感謝して
糧にして

歌う。
踊る。
笑う。

 

国立でのライブは、彼女たちへのプレゼントだ。

 

自分たちの成し遂げてきたことを振り返りながら
国立という舞台に立っていることを噛み締めながら
歌って踊るももクロちゃんは、
いつもの何倍も輝いていたし、幸せそうだった。

 

国立競技場改修工事が始まる直前のこの時期。
アナウンスも12月。
はっきり言って無理やりねじ込んだ感じはある。

 

だが、そうであってもやるべきだったのだ。
ももクロのために。
この2日間は、ももクロのために存在したのだ。

 

そして、その素晴らしい現場に居合わせることができた。
僕らは、そんな幸せを体験していたのかもしれない。

 

感想は人それぞれだ。
表現の仕方も心に刺さったポイントも人それぞれだ。
唯一共通して言えることがあるとすればそれは、

 

「この子達を応援してきてよかった」

 

そんな気持ちではないだろうか。

ももクロの、ももクロによる、ももクロのためのライブ。
そこに居合わせたモノノフ。

 

これ以上、幸せが溢れる現場は、他にない。

 

 

 

国立の次は何がある?
そんな問いに百田夏菜子が出した答え。

 

「みんなに笑顔を届けるという部分で天下を取りたい」

 

今までよりもはるかに遠くて高い壁。
まだまだ、ももクロの夢は続きそうだ。

 

※画像はナタリーさん