アイドル×演劇の可能性 ~「舞台 マジすか学園」と「幕が上がる」~
5月16日、17日にAKB48の舞台マジすか学園とももクロの舞台幕が上がるを観てきました。
マジすかの方は、おたべ(横山由依)、ゲキカラ(松井玲奈)らマジ女のメンバーが京都で京都のヤンキー(中西智代梨、永尾まりや、岡田奈々など)とバトるというお話。
メンバーの演技は大甘でしたが、ミュージカル的な要素もあり、クライマックスはなかなかすごい演出で、これぞエンターテインメントという出来。最初はあまり期待していなかったのですが、トータルでとても楽しめました。玲奈ちゃん、田野ちゃんあたりの演技はさすがでしたね。
幕が上がるは、小説や映画の焼き直しではない、いわゆる「その後」的なお話。
小説や映画に見られるような青春エンターテインメントとはかなり毛色が違う、メッセージ性の強いシリアスな舞台でした。というか、ラストは頭を抱えてしまうような展開で、「これをモノノフに見せるのか・・・」と少し驚きました。期待していたものとはだいぶ方向性が違いましたが、「ももクロ」色を完全に排除し、とことん本物の芝居に向き合っているところは好感をもちました。
アイドルと演劇の組み合わせって結構魅力的なんじゃないかと思っているのですが、今回この2作品を観てより一層そう感じました。
アイドルが好きで、初めて演劇を観たという人もたくさんいるはず。どちらも「ライブ」を求める、という意味で客層的にも親和性が高い。アイドルだって、女優さん目指している人もいるわけだし、舞台を経験すれば、表現の幅が広がると思います。
アイドル×演劇ってシナジーがある組み合わせなんじゃないでしょうか。
しかも、さらに面白いのは、この2作品、ベクトルが全然違うということ。 一方は、演劇という形式でアイドル・エンターテインメントを最大限追及し、他方は、アイドルが演劇の世界に飛び込みガチンコで挑戦する。 ひとくちに「アイドルが舞台に挑戦する」といってもここまで違うものになるんだと実感しました。
おもしろいです。
アイドル×演劇。
ハロプロとかも演劇女子部っていうミュージカルプロジェクトが続いているし、発展途上な分野なんだろうと思います。
もうちょっと、やる側も見る側も敷居が下がるといいなあ。
そういえば、マジすか舞台の会場だったAiiA Theatherを行く前に調べていたら「アイアシアターって環境最悪」みたいな評判をいっぱい見たんですが、全然そんなことないじゃん!!!
演劇って普段平台にパイプいすみたいな環境(それ以下も大いにある)ばっかりだし、いい環境望みすぎです。